「函館・ロシアかるた」大会を行いました
2月17日(土)、市立函館博物館函館市郷土資料館(旧金森洋物店)にて「函館・ロシアかるた」大会が開催されました。
郷土資料館には古いロシア語のタイプライターやサモワール(湯沸し器)の展示もあることから、何か市民のみなさまにロシアを知っていただくイベントはできないか、という郷土資料館からの呼びかけがありました。ちょうど前日が暦の上で旧正月にあたることもあり、かるた大会を開くこととなりました。
今回は大人の方ばかり8名の参加があり、資料館の古い金庫や船箪笥が置かれた座敷の上でかるた取りを楽しみました。また、在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所のソコロフ・ボリス所長夫妻も訪れ、興味深く見学されました。
このかるたは函館とロシアの交流史をテーマとしたもので、極東大学函館校の学生が、「日ロ関係史」の授業のまとめとして、自作のイラストや写真を用い、5年ほど前までに作成しました。今回は今年の1年生が新たに作った札も加えました。絵札の裏にはその事象に関する説明を学生が書いており、取った人がそれを読み上げ、作成を指導した本校・倉田有佳准教授が解説しました。
「海渡り ニコライ来る 函館へ」など神田ニコライ堂の聖ニコライなど有名な人物を取り上げたものから、帝政時代の最後のロシア領事で、日本人嫌いだったレベデフ領事やサハリンの流刑囚から金持ちの漁業家にのし上がったフリサンフ・ビリチなど、一般的にはあまり知られていない人物についても遊びながら知ることができました。
かるたは複数の学生で作っていますが、興味により同じ事物を取り上げた札がいくつかあり、例えば函館市民には印象深い「ミグ25戦闘機着陸事件」や開拓使のロシア語通訳として活躍した小島倉太郎などは札が数枚あったため、混乱しながら取るのも楽しみでした。
かるたは今まで校内では使っていましたが、外部の方に体験していただくのは初めてでした。改良を加えながら、また機会があれば大会を行いたいと思います。