極東の窓

ロシア極東連邦総合大学函館校がお送りする極東情報満載のページ。
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映画に見るロシア人の生活

 一般向け文化講座「はこだてベリョースカクラブ」の今年度第2回目の講話内容です。第1回目の内容は、学校ホームページに掲載しておりますので、こちらもご覧ください。
テーマ:「映画に見るロシア人の生活」
講 師:イリイナ・タチヤーナ(本校准教授)
 1968年製作、ソ連時代のコメディー映画「ダイアモンドの腕(Бриллиантовая рука)」。いまだにロシアで愛され続け、挿入歌や有名なフレーズはロシア人なら誰もが知っているものです。監督のレオニード・ガイダイは、コメディー映画の名手とされ、いまだに彼を超える監督はいない、とまで言われています。
 今回はタチヤーナ先生が解説を加えながら、映画の冒頭部分を見て、ロシア語のフレーズについて勉強しました。
1.Русо туристо облико морали.
 ロシアのツーリストは道徳的だ。
 
2.Подскользнулся, упал, закрытый перелом, потерял сознание, очнулся – гипс.
 足を滑らせて転んで腕を内部骨折して、気がつくとギプスをはめられていた。
3.Если человек идиот, то это надолго.
 馬鹿は死ぬまで。
4.Скромненько, но со вкусом.
 地味だけど、いい趣味だわ。
5.Детям мороженое, его бабе цветы.
 がきにアイスクリーム、かみさんに花をやれ。
 トルコに船旅に出かけた主人公が、密輸団の一味と間違われたことにより繰り広げられるドタバタコメディ。映画の舞台となったのはイスタンブールですが、撮影は当時ソ連を構成する一共和国だったアゼルバイジャンで行われたそうです。
 終了後、受講生からは「ソ連と言えば“鉄のカーテン”にさえぎられた未知の世界であり、暗い、怖いと言ったイメージだったけど、市民がこのようなコメディーを楽しんでいたとは意外でした」という感想が聞かれました。