極東の窓

ロシア極東連邦総合大学函館校がお送りする極東情報満載のページ。
函館から、ウラジオストクから、様々な書き手がお届けします。

2017ウラジオストクの旅 7

 <5日目 午後>
 お腹も満たされ、今度はアレウツカヤ通りを市街地へと下る。旅行中は好天続きで、街頭の温度計も28℃を示している。
ロシア人は夏でも冬でもアイスクリームが大好きだ。アイスクリームを片手に通りを歩いている人を見て、自分たちも食べたくなったので、コンビニのようなお店に入ってアイスケースをのぞいていると、親切な女性に「おいしいのを教えてあげる。これにしなさい。こっちはもっとおいしい。」などと指南を受ける。昔から市民に愛されていると思われる、バニラにチョコレートをコーティングしたシンプルなアイスバーで、やはりおいしかった。
 食べながら歩いているうちに、街の中心部に戻ってきた。
 
 途中でおしゃれな壁画と記念撮影。後から知ったことだが、この壁画はパヴェルさんという地元のアーティストが描いたもので、ほかにも市内あちこちに作品が存在する。ただの落書きではなく、街角ペインティングプロジェクトとして市政府にも認められたアート作品なのだそう。
 
 それからディナモ・スタジアムの向かいにある姉妹都市公園を散策する。ここはウラジオストクと姉妹提携している都市の名前が書かれたゲートが連なっていて、一方から見ると英語、反対側から見るとロシア語で記載されている。もちろん函館の下で一枚。日本の都市ではほかに秋田、新潟があり、遠くはアメリカのサンディエゴなど。計8基ほど並んでいる。
 
 スポーツ湾に向かって歩く途中で、聖イーゴリ公聖堂を見つけた。こじんまりとしたかわいらしい教会であるが、現在発行されている最新の「地球の歩き方」の表紙にも描かれている。2017年の極東大学オリジナルカレンダーでは4月にこの教会の写真が使われている。何とも絵になる教会なのだ。
 
 スポーツ湾に面するナーベレジナヤ(海辺)通りは、夏ともなると家族連れでにぎわう。海水浴をしている人も多く、カップルには絶好のデートスポットだ。遊園地もあり、街中からも目に付くカラフルな観覧車がある。これはぜひとも乗ってみなくては!
 
 遊園地は入場無料だが、乗り物に乗る場合は窓口でチケットを買い、係員に手渡す。観覧車の係員にチケットを回収され、あとは勝手に乗れ、とばかりに指示され、ガラスも何もない吹きさらしのゴンドラに乗り込み、自分で転落防止のチェーンをかける。
眺めは最高。風も心地よい。眼下に遠くアムール湾を一望することができ、山側に目を向けると、先ほど歩いて周った二つの教会と街並みがよく見える。
 ウラジオに留学したことのあるうちの学生に聞くと、だいたいみんなこの観覧車に乗っているようだ。ぜひ天気のいい日に乗ってみることをおすすめする。
 
 楽しい街歩きはまだまだつづく。
        

ロシア極東連邦総合大学函館校 事務局 大 渡 涼 子